歴史的な瞬間を目撃した。
2023年7月25日東京・有明アリーナで開催されたWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ井上尚弥対スティーブン・フルトンは井上尚弥がスティーブン・フルトンを8RTKOで下しWBC・WBO世界スーパーバンタム級王座を獲得4階級制覇を達成したのです。
試合の背景
元々は5月7日に横浜アリーナで行われる予定でしたが井上の負傷により7月25日に延期されました。
ここでこの試合が消滅してしまわなくて本当によかった。
試合展開
試合開始直後は両者とも慎重な立ち上がりを見せました。
フルトンは大きく前後に足を開いて構えており前足を井上の体の下へと差し込んでゆく。
井上の足を踏んでしまう場面もあった。
このスタイルをとると状態を大きく前後に移動できるためフルトンは井上のパンチをスウェーして避けてからカウンターを狙うのと前に出ながら攻撃をすることを足を動かさずにおこなおうとしていたのではと考えられる。
井上は自身の得意とするジャブを主体に攻撃を仕掛けていました。
しかしいつもよりも左腕をさげていることが多く下から打つようなジャブだった。
これはフルトンの頭部だけではなくボディを多く打つことを考えていたのだと思う。
フルトンの井上の攻撃をうまく避けつつカウンターを狙う戦略は井上のジャブの速さで上手く機能せず序盤は井上のペースで進んだ。
中盤に入ると井上のプレッシャーが増した。
井上のプレッシャーに対してフルトンはバックステップを取る場面が多くなってきた。
その場に止まり続けず足を使ってポジションをかえながらカウンターを狙う作戦に変更してきた。
それでも井上は自身の強力なパンチとスピードを活かしフルトンに対してガードの上からでも攻撃を仕掛け続ける。
フルトンのディフェンスは堅く井上のパンチの威力をうまく殺すことはできていましたが体力はどんどん削られていったと思われる。
そして時折してくる反撃は鋭く井上の顎が上がるという珍しいシーンもありフルトンの実力はやはり高いと感じさせた。
しかし井上にダメージを負わせるほどではなく試合終了後の井上の顔はいつも通り綺麗であった。
そして終始井上が圧倒してるような展開で迎えた8R
井上の左ジャブをボディへ打って右ストレートを頭部へ打つワン・ツーがフルトンにクリーンヒットし倒れかけたフルトンに飛びかかりながらの左フックを追い打ちしフルトンとうとうダウン。
立ち上がったものの虚な表情でふらついておりダメージは大あり。
そこで一気に井上がラッシュをかけフルトンが崩れ落ちたところでレフリーが試合をストップ。
この瞬間井上はWBC・WBO世界スーパーバンタム級王座を獲得し4階級制覇を達成した。
井上尚弥の偉業
井上はこれまでにフライ級、スーパーフライ級、バンタム級で世界王座を獲得し3階級制覇を達成してきました。
そして今回の試合でスーパーバンタム級の王座を獲得し4階級制覇を達成しました。
世界バンタム級4団体統一王者というだけでもすごいのに世界4階級制覇王者としての地位も確立してしまいました。
そして試合終了後のリング上に現WBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級統一王者のマーロン・タパレスが登場し正式にではないですが年内にでもお互いがベルトをかけて戦うという話になっていました。
これでもし井上が勝利してしまったらスーパーバンタム級へ階級を上げてたった2戦で統一王者になってしまいます。
2階級4団体統一王者!すごすぎる!ぜひ実現してほしい!
まとめ
終始井上が技術とパワーで試合を支配し彼の偉大さを世界に示した試合でした。
しかしフルトンは井上に対して善戦していた印象で以前の彼の試合の映像よりも強く感じました。
世界バンタム級4団体統一王者というだけでもすごいのに世界4階級制覇王者という数多くのボクサーが夢見るもののなかなか達成できない難易度の高い偉業を成し遂げた歴史的な瞬間を井上はボクシングファンにみせてくれました。
しかしまだまだ井上の偉大さは彼が達成した4団体統一王者、4階級制覇だけにとどまらないと思います。
彼がこれからどのような偉業を達成しどのような試合を見せてくれるのかボクシングファンとしては非常に楽しみです。
これからも井上尚弥の活躍から目が離せません。
常時全力 気楽にいこうぜ
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