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先日有明アリーナへボクシング観戦に行ったので寺地拳四朗選手、中谷潤人選手、那須川天心選手の試合結果と内容と感想を書いてゆきたいと思います。
まずは寺地拳四朗選手。
WBA・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチと2本のベルトをかけて南アフリカのヘッキー・ブドラー選手と防衛戦をおこないました。
ブドラーも元ライトフライ級の世界2団体王者で39戦35勝10KO4敗とかなりの強敵。
前評判から「クセ者」「やりにくい相手」と言われていたブドラーはフットワークを使いとにかく動きまわる。
これは捕まえるのに骨が折れそうだなと思った。
拳四朗はジャブを打ちながら追いかけまわす。
時折右ストレートを上下に打って攻める。
ブドラーはフットワークを使って動きまわるがロングレンジで戦うというよりはしっかりと懐に飛び込んでからのクロスレンジでの攻撃を仕掛けてゆく。
拳四朗の左右のロングレンジの攻撃とブドラーの懐に飛び込んでクロスレンジでの攻撃のせめぎ合いが続いていたがついに5Rに強烈なバッティングが起こってしまい拳四朗が右瞼をカット。
傷は深そうな感じがしたがレフリーストップにはならず試合は続行。
傷が小さめだったのと目の上より多少外側だったからよかったのかな?
しかしそのケガに怯まず果敢に前に出て攻めてゆく拳四朗。
ブドラーもそれに応戦する。
このラウンドあたりから拳四朗も近い距離での攻防をし始めていたような気がする。
そんな攻防は続いていて判定になるかと思っていた9Rに拳四朗の右ストレートでブドラーが効いたそぶりを見せて後退した。
拳四朗はそのチャンスを逃さずラッシュをかけ少々早い気もしたがレフェリーが試合を止めて拳四朗の9RTKO勝利となった。
拳四朗選手はロングレンジでの攻防を主として戦う印象だが前回のオラスクアガ戦あたりから左右のストレートはそのまま以前よりも距離を詰めて戦うようになった気がする。
それによって相手により強いパンチを打ち込めるようになっているのではないかと思う。
上手さと強さが出てきた感があるので今後もおもしろい試合が期待できそうですね。
そしてもうひとつのタイトルマッチWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチをおこなった王者の中谷潤人選手と同級6位のアルヒ・コルテス選手。
試合序盤はサウスポースタイルの中谷とオーソドックススタイルのコルテスはお互い前の手で様々な牽制をしながらパンチをあてようとする展開。
中谷の方がステップインして打ち込む機会は多かった。
そのような展開が続いて中盤にさしかかった5Rに中谷の左ボディブローでコルテスがダウン。
立ち上がったところに中谷は仕留めにかかりもう一度ボディブローでダウンを奪う。
これで終わったかと思ったがコルテスは立ち上がり試合続行。
再び仕留めようと詰め寄る中谷だったが残り時間が少なく5R終了。
その後も同じような展開が続いてゆき9Rに再び中谷がボディーブローでダウンを奪う。
少々引き倒したような感じもあったがダウンとなった。
それほどダメージもなかったのかコルテスは再び立ち上がり試合続行。
そして再び同じような展開が続き試合終了。
前回のようなド派手なKOを期待していたがそれはみれず判定決着とはなったが採点は1人が11点差2人が13点差をつける大差判定で中谷が勝利した。
しかしコルテスはかなりの強敵のはずだが中谷が終始試合を支配しコルテスに何もさせなかったという印象。
中谷はボディブローで3度のダウンを奪ったがそれ以外にもダウンを奪うまでには至らなかったがたくさんのパンチをクリーンヒットさせていた。
しかしコルテスはクリーンヒットと見えるものはほとんどなかったように見えたし中谷に触るのも一苦労というくらい何もさせてもらえなかったように見えた。
かなりの強敵をそのような形で完封した中谷潤人選手の今後の展開も楽しみです。
そして123ポンド契約でおこなわれた那須川天心選手対メキシコバンタム級王者ルイス・グスマンの試合。
キックボクシングからボクシングへ転向した4月のデビュー戦では日本バンタム級2位の与那覇勇気選手からダウンを奪い判定勝利を収めたがKOを観たかったファンからは少々がっかりなコメントが多く出ていた。
私としてはとても見事なボクシングで唸りながら観ていてとても満足な試合だったのだが・・・
そして迎えたボクシング第2戦。
相手もメキシコバンタム級王者とかなりの強敵。
どんな結果になるのか楽しみに観戦を始めると1R早々に左ストレートでダウンを奪った。
これは本当にいいポジションとタイミングで打ったパンチだった。
グスマンが一瞬飛び上がったかのようにみえたダウンだった。
6Rには那須川が左ボディを続けてヒットさせグスマンが後退してゆき追撃いてゆく場面もあったが凌がれて復活されてしまう。
さらに7Rには那須川の右アッパーでボディを打ちその後打った右ストレートが右フックを振ったグスマンにカウンターとなりグスマン再びダウン。
ダウンカウントも始まっているのになぜかレフェリーはこれをスリップとしてしまう。
しかし7R終了後のインターバル中にダウンであると訂正された。
そして最終ラウンドもお互いアグレッシブに攻防をしたが決定打はなく判定決着となる。
判定は80対70が3人の3対0で那須川がボクシングデビュー2戦目でメキシコ王者を圧倒して勝利した。
今回もKOすることができなかったがやはりいいボクシングをしたと思います。
少々倒すことに傾倒ししぎて相手の攻撃に反応が遅れてしまっているような場面があったり相手の攻撃をもちろんモロにではないが殺しながら相打ちでカウンターを狙っていくなどの場面もあったように感じたが倒すことを狙いすぎて変に力んだボクシングになっていってしまわずに最大の武器でもあるキレのある動きの戦い方をそのままにボクシングスキルわレベルアップしてゆく那須川天心選手のボクシングの今後を観てゆきたいですね。
そして今回の大会で感じたことがありました。
中谷選手と那須川選手の両選手がサウスポースタイルでした。
サウスポースタイルの選手がオーソドックススタイルの選手と戦う際には右に回って戦うことがセオリーとされています。
私の場合はオーソドックススタイルなのでサウスポースタイルの選手と戦う際には左に回ることがセオリーとされているのですがこれ全く関係ないです。
場面によって動きを変えますが私は大体無視して右回りしていました。
そのほうがパンチがあてやすいから。
ジャブ問題のときに「ジャブ!ジャブ!」「ジャブが少ない」などやたらとジャブを重宝して打たせようとするのは素人っぽいアドバイスだと書いたのですがサウスポースタイルの選手と戦うときに「左に回れ」「足を外に出せな」などのアドバイスも素人っぽいなと感じてニヤけてしまいます。
それがその場面で的確ならばいいのですがただそれがセオリーだから言っていると感じる人が多いですね。
話がそれましたが中谷選手と那須川選手の両選手は試合中の大半は左回りをしていました。
そしてそれによって多くのチャンスを生み出しておりました。
それをしたから大差で完封勝利という結果が出たとは一概には言えませんがセオリーに囚われすぎず自分のパフォーマンスを最大限に発揮できる動きを選択してボクシングをしているのだろうなと感じました。
さまざまリングに上がってきましたがやはり私はボクシングが1番好きですね。
今後のボクシングも楽しみです。
常時全力 気楽にいこうぜ
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