今回はご質問をいただいている中から「グローブの拳の部分の厚さに」ついてのご質問をいただいたのでそれについて書いてゆこうと思います。
自分が使う場合に厚いほうが好きですか?薄いほうが好きですか?というご質問だったのですけれども私は薄いほうが好きです。
理由としては拳の部分をガッツリと相手に当てることができるからです。
拳のところを厚めにしてしまっているグローブだとその厚めにしているグローブのアンコをつぶして次にバンデージの厚さもつぶして拳の硬さを出すという作業が必要なんですね。
「パンチ」と一言で言ってもその1発の中でいろいろな作業をしているんですよね。
つぶして硬くする
柔らかいものでもぐっと圧縮してゆけば硬く硬質化するのでグローブのアンコをつぶしてバンテージをつぶしてそれを相手の体と自分の拳ではさみ込んでダメージを与えるというようなことをやっております。
すべての格闘家がそのように考えてやっているかはわかりませんが少なくとも私はやっております。
そのつぶす部分が少ない方がすぐに拳を相手にあてることができるので私は薄いグローブを使う方が好きです。
相手が使うグローブは?
対戦相手に使われる場合は拳の部分が薄いものと厚いものでどちらがいいですか?というご質問なんですけれどもこれも薄いほうが私はいいですね。
理由としては今までクリーンヒットという形でパンチをもらうことは本当に少ないんですけれどももらってしまった時に「拳の硬さ」みたいのをほとんど感じたことがないからです。
なので薄いグローブに対して「やばい!危ない!」と思ったことがほとんどないということが1つと厚いグローブにするとそれだけ面積が大きくなるので避けようと思った時にその分余計に避けなければならなくなるんですよね。
大きいと避けにくい
何もつけてない握りこぶしだとこのくらいの大きさしかないのにここにグローブをつけることでこんなに大きくなってしまうんですよね。
私の場合は少々触らせるくらいで避けてカウンターを狙っていくというスタイルで戦うことが多かったのでその数センチ数ミリのぶんが余計に体に触れてくるとタイミングやリズムを崩されてしまうんですね。
薄いグローブだとそのぶん握り拳は小さくなるので紙一重で避けるということがやりやすいくなります。
空気抵抗
あとは抵抗の問題がありますね。
自分で使う場合ですが拳の部分の大きいグローブを使うとそのぶん握り拳の部分が大きくなってしまうのでパンチを打とうとしたとき特にフックなどを打とうとした時にすごい空気抵抗を感じてパンチが遅くなっているのを感じるんですね。
例を挙げるとうちわで仰ぐような感じに似ています。
やはり面積が大きいのでその分空気抵抗を受けているということになるんでしょうけれどもそういった点でも薄いグローブの方が拳は振り回しやすいというのはありますね。
拳部分の大きいグローブのメリット
しかし拳の部分が厚いグローブの場合は比重が拳の先端のほうに集まってるわけですからそれで後振りますことができればそれだけ重いパンチになるということですよね。
拳の部分の厚いグローブには悪いところだけでなくそのようなメリットもあると思います。
他にも双方にメリット、デメリットはあると思いますが考え出すと多くなりすぎてしまいそうなので私が常々思っていてすぐに言えることだけをピックアップいたしました。
参考になれば幸いです。
余談ですが昔ボクシング時代に私の兄弟子にあたる斉田ジムの堀内稔選手とスパーリングをした時の話です。
堀内さんはその当時日本ランカーで私はまだデビューしたてくらいの成績だったと思います。
たくさんスパーリングはやりましたがボクシングのキャリアも違うしパンチ力がすごいある人だったので18オンスのグローブを着けてスパーリングをしていたんですね。
大きなグローブをすることで拳の硬さというもののダメージは軽減していたのでしょうがその分重くなっているグローブを軽々と振り回しとてつもなく重くて強烈なパンチを何発ももらいダウンこそしませんでしたがもうひたすら恐怖でしかなかったことを覚えてます。
堀内さんとスパーリングをする期間が終わってもそれからしばらくは物忘れが激しくなるなど「プチパンチドランカー症状」が起きてしまい怖くなってボクシングをやめようかなぁと思った時期もありました。
本当に人には勧められないスポーツだなと思いますね。
常時全力 気楽にいこうぜ
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