元3階級制覇王者のジョンリル・カシメロが13日にWBOグローバルS・バンタム級王者のフィリップ・ンギーチュバと対戦し3-0の判定勝ちを収めました。
この試合はカシメロのS・バンタム級での4階級制覇への一歩となるものでした。
試合はカシメロが先手を取りました。
左右のフックやボディブローでンギーチュバを圧倒していました。
カシメロは攻撃的でパワフルなボクサーですが意外と守備もしっかりしてパンチをあまりもらいませんね。
ンギーチュバは長いリーチを生かしてジャブやワンツーを出しましたがカシメロはバックステップやダッキングでかわしていました。
そしてカウンター気味にボディブローを打ったりもしていました。
6回にはカシメロの左フックがクリーンヒットしンギーチュバからダウンを奪いました。
これで試合終了かと思うくらいのあたりだったように思えましたがンギーチュバは立ち上がりました。
その後カシメロはラッシュをかけて仕留めにいきましたがンギーチュバは耐えしのぎました。
その後疲れが見えるカシメロに対して果敢に攻めたンギーチュバでしたが猛追虚しく試合終了。
カシメロの判定勝ちとなりました。
カシメロはこの勝利で33勝22KO4敗となりました。
現在の世界ランキングはWBO5位、WBC8位です。
試合後には「次はドネアかイノウエと戦いたい」とビッグマッチを希望しました。
カシメロはドネアや井上と同じく3階級制覇王者ですがS・バンタム級ではまだ世界王座を獲得していません。
しかしこの試合で強さを示したので今後も注目されるのではないでしょうか。
カシメロは元WBO世界バンタム級王者で2020年4月に予定されていた井上との対戦がコロナ禍で消滅しました。
その後も井上に対戦を求めて挑発的な言動を繰り返してきましたが実現はせず現在はスーパーバンタム級に階級を上げています。
この勝利でWBO世界スーパーバンタム級5位にランクされたことで同級での井上との対戦にたどり着きたいところです。
井上尚弥といえば日本が世界世界に誇るボクサーで「モンスター」と呼ばれ世界中から注目されております。
これまでに3階級制覇を達成し2022年6月には5階級制覇の経験があるノニト・ドネアを2ラウンドで倒して3団体統一チャンピオンになりました。
その後アメリカの権威あるボクシング専門誌「ザ・リング」が選ぶすべての階級を通じて最も強い選手を決めるランキング「パウンド・フォー・パウンド」で日本選手として初めて1位になりました。
そして2022年12月にはバンタム級主要4団体統一を果たしています。
この偉業はもちろん日本人選手としてすべての階級を通じて初であるとともに
バンタム級での主要4団体統一は世界で初となります。
カシメロは2021年8月におこなわれたWBO世界バンタム級タイトルマッチのカシメロ対リゴンドー戦で防衛に成功したあとに
「次はドネア、最後がイノウエだ!」
と叫び中指を立てるしぐさで挑発しました。
その後の井上は不快感を示しSNSで
「リスペクトのないヤツは叩きのめす。以上」
「カシメロとの試合がに決まったらボクシングというルールの中で叩きのめしたいと思います。だから試合が成立するよう体重管理『ドーピング』管理はしっかり頼みます。年内希望です」
と投稿していたことがありました。
カシメロは2021年4月に元WBC王者ノニト・ドネアと対戦するはずだったがカシメロがVADA(ボランティア・アンチドーピング協会)への書類提出が遅れたことなどを理由にドネア側からキャンセルされてしまいました。
井上が『ドーピング管理』と投稿したのはこのことを指していると思われます。
そしてカシメロ対ドネアの中止発表についても自身のSNSで
「カシメロ君はもう大口を叩く事はないでしょう。ドーピング検査を回避する奴に資格などねぇ。お疲れでした」
とカシメロを見限るコメントをしていました。
その後もカシメロは2021年12月にドバイでWBO世界バンタム級1位ポール・バトラーとの防衛戦の前日計量をウイルス性胃腸炎のため欠席し試合は中止になってしまいました。
それに対しても井上は再びSNSで
「こんな事があっていいのか???何が理由であれ決められた計量当日に秤に乗れなければアウトだと思うのだが。。一気にコイツへの興味がなくなった。減量苦で胃腸炎て…ダセェ奴だ。」
カシメロは井上と戦いたいのだろうけれど度重なる「不祥事」で対戦はかなり遠のいてしまっていますね。
ぜひ見たい試合なのですが実現する日は来るのでしょうか…
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